先週はイタリアのピサ付近で光受容体タンパク質の学会があり、参加してきました。先月半ばの実験で発表できそうなデータが取れましたので、ポスターにして発表させてもらいました。まだ出たばかりのデータで色々突っ込まれましたが、いい議論ができたと思います。
毎日午後には自由時間がありましたので、サッカーしたりワイナリーに行ったりして遊びました。ヨーロッパ人は本当にサッカーが好きな人が多く、この学会でも年配の教授も混じって昼は一緒にサッカーをし、夜はチャンピオンズリーグの観戦をしました。みんなサッカーの話になると研究の話以上に(?)熱くなります。
この学会では食事もみんなで一緒にとるスタイルでしたので、一週間もいればいろんな人と話ができました。講演自体よりも食事やレジャーの間にする何気ない話が研究にも重要だったりすると私は思います。およそ一週間の長丁場の学会でしたが、色々な話を聞き、また色々な人と話せて新参者の私にとっては非常に楽しい学会でした。
会場は山の外れでした。何もないですが、とにかくいいところでした。
どことなく日本の田舎と似ている雰囲気の町でした。
会場のホテルもいいところでした。
このプールサイドは僕の昼寝スポットです。
ワイナリーツアーです。何やら作る過程を見学した後に昼間から
ワインをたらふくいただきました。
おかげで夕方からのセッションにはワイナリーツアー組は遅刻でした。
さて題にありますように、パスポートを行きの飛行機で紛失しました。情けない限りです。空港や航空会社に問い合わせましたが、結局見つからず。。。学会の序盤はパスポートのことをずっと考えていましたが、ないものはないのでいくら考えても仕方ないですね。
調べてみると、警察でパスポート紛失の手続きをしてローマかミラノにある日本大使館へ行き、新たなパスポートの発行もしくは臨時の帰国許可証(ただし日本行のみ?)を発行してもらうしかなさそうです。そもそもややこしく、時間がかかりそうです。
ピサを出たのが金曜日でしたので、手続きに時間がかかるようですと週をまたぐ可能性もあります。日曜日にはオランダで用事がありましたのでなんとか日曜日までに帰れないかな、と考えました。
私はオランダのIDを持っているので、もしかしたらシェンゲン協定内のオランダまでならパスポートなしでも大丈夫かも、と思って空港でチェックインしようとしたところ、瞬殺でダメと言われました。チェックインできない以上空路は無理です。
空路がダメなら陸路、と思い陸路を調べると、ミラノからアムステルダムまで鉄道がとおっているようです。これはもしやいけるかもしれん、と思い、とりあえずミラノに行きました。列車のチケットを買うのにはパスポートは不要で、すんなり買えました。(270ユーロ!往復の飛行機代より高いです。泣)
翌日(土曜日)の早朝出発で、7:30にミラノを出発しました。結局パスポートはないままです。ミラノからスイスのバーゼル、バーゼルからドイツのフランクフルト、そしてアムステルダムと、ちょっとした小旅行です。
特急列車。その節はお世話になりました。
イタリア-スイスの国境を超えるときに、車内でスイスの検査官のグループからパスポートを求められました。ドキドキでしたが、「パスポートはない。オランダのIDがある。」と自信気にオランダのIDを見せると、検査官同士が相談したあと、「ほんまはあかんけど今回はええで。次は忘れたらあかんで。」と言われ、何とか切り抜けました。その後同じ車内でイタリアの検査官からもパスポートと求められましたがなんとかなり、またドイツからオランダの国境でも同様に大丈夫でした。
そうして一日遅れでアムステルダムに無事到着できました。住んでいるマンションを見たときは泣きそうになりました。
でも私の場合はラッキーケースだと思います。そもそも日本人はパスポート以外に海外での身分証はなく、私はオランダの滞在許可証を持っていたのでラッキーでした。また、電車内でも、パスポートがなければダメだ、絶対に通さん!と言われればアウトだったと思います。パスポートを紛失した場合は一目散に警察および大使館へ向かうのが正解だと思います。その前にパスポートをなくすなんて言語道断なんですけれども。。。
なんか学会の話よりもパスポート紛失が本題になってしまったようですね。とにかく色々経験できた楽しい1週間でした。
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