アムステルダムで開始後すぐに始めたプロジェクトが、3年ちょっとの期間を経てようやくアクセプトされました。(実験自体は3年前に完了しているので遠い過去の記憶です。。)
面白いタンパク質を対象に実験、特殊な解析、理論計算を元にその化学反応機構の一部を解明した、というものです。
はじめはJACS (米国化学会誌)やPNAS (米国科学アカデミー総論) などのハイインパクトな雑誌に提出して、レビューには回ったのですが結局リジェクト。
その後Scientific Reportsという中堅雑誌に出しました。
1回目のレビューに2ヶ月もかかりました。はやい雑誌だと2週間でレビューが返ってくるので、2ヶ月はとても長く感じられました。
レビュワーは2人いたようで、一人は何の文句もなくオッケー、もう一人は30個ほどの文句をつけてくるというとんでもない人でした。(3割くらいは意味のある文句でしたが、残りははっきりいって難癖。)もちろん、この二人目のレビュワーが遅かったのは一目瞭然です。
30個のコメントにひとつひとつ丁寧に返答をつけていき、再提出。また2ヶ月ほど待ってようやく再レビューが帰ってきました。
結果はmajor revision, 前回から新たに難癖を付け加えられました(ちなみに誰がレビュワーか我々はほぼ確定できていました)。2ヶ月待たされた挙句の難癖にボスはブチ切れ、エディターに「我々はもうこれ以上そのレビュワーの言いなりになって時間を使えない、このまま掲載にしてくれなければ引っ込める(別の論文誌に出す)」というメールを送りました。
するとすぐエディターから返事があり、「事情はわかった。すぐアクセプトにするからそのまま再提出してください」と連絡があり、そのままアクセプトされました。
他の論文誌に再投稿する手間が省けたのでこれはこれでよかったのですが、メールひとつでmajor revisionからacceptedになるこのシステムを見て、なんだか釈然としない気持ちになりました。。
とにかく、アムステルダムに来て1個目の思い入れのあるプロジェクトがようやく世に出ることをうれしく思います。