2015年10月18日日曜日

留学までの道のり (1) --Naturejobsで応募--

ヨーロッパへの博士留学は、受け入れ先のボスがOKと言えば可能なパターンが多いと思います。

日本やアメリカの大学院では研究科や専攻単位での応募が普通なようですが、ヨーロッパではほとんどの博士課程の学生はボスに直接雇ってもらっていると思います。国から援助を受けて来ている人もいますが、その場合でもボスがOKと言えば所属できるのが一般的です。

私の場合も、ボスに直接アプライしました。ちょうど二年前のことです。

博士課程で留学しようと思っていたものの、中々受け入れ先が決まりませんでした。というか、そもそもどうやって博士課程の学生として留学できるのか、情報が圧倒的に不足していました。

はじめは興味を持った論文の責任著者のメールアドレスに、「自分は○○の研究をやりたいと思っている。△△や□□の知識、経験、スキルを自分は持っており、それをこういう形で活かして○○の研究を進めたい。あなたの研究室で私を雇ってもらえないか。」といった内容のメールを送ったのですが、大抵は反応なしか、「面白そうだけど今は研究室に君を雇えるお金がない。お金を自分で(奨学金などで)持ってくるなら来ていいよ。」といった返信でした。

日本の財団の奨学金にもいくつか応募したのですが、ノーチャンスでした。日本奨学生機構からお金を借りることは可能でしたが、修士修了までにすでに800万円くらい借りていたこともあり、これ以上の借金は難しい状況でした。

そんななか、色々調べていくうちにNaturejobsというウェブサイトを発見しました。これは科学雑誌のNatureが運営している求人サイトで、博士学生やポスドク、助教などの主にヨーロッパでの求人が多く掲載されています。

ためしに自分が興味があったキーワードで検索すると、ちょうど自分のやりたいことに近い研究での博士学生の募集が2件ありました。そこには給与などの情報も書かれており、早速カバーレターとCV (履歴書) を書いてそれぞれの先生に送りました。ドイツに1件、オランダに1件です。

カバーレターには1ページくらいで自分は何者で、どのポジションに応募しようとしているのか、また自分がどのようなスキル・経験を持っていてどのようにそのポジションに活かせるのか、というのをまとめます。

この場合は、向こうも学生を欲しがっているので、レスポンスはかなり早く、また具体的な質問もされました。この時点で、私はかなり可能性があるのではないかと感じました。

その後色々な過程を経て晴れて受け入れ先が決まったのですが、少し長くなってしまったのでその過程は次回書きたいと思います。

強風でも倒れないように、逆さにして駐輪している自転車。
(今回の内容とは一切関係ありません。)



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2015年10月14日水曜日

ドイツの孤島での学会

ミュンヘンから電車とフェリーで2時間半、ドイツのChiemseeという島での学会に参加してきました。

「光受容タンパク質」というかなりマニアックな学会で、オタクの75人の同胞たちとマニアックな議論が繰り広げられました。

ほぼ全員が招待されての参加です。この分野の大御所も世界中から多数参加し、学生はほとんどいませんでした。私はとてもラッキーで、招待されていた同僚のポスドクが参加できなくなったために代わりに参加させてもらえました。

秋の真っ只中、孤島でリゾートと行きたかったところですが、体育館のようなところに5日間ほぼ缶詰です。ただちょっとした休憩のときに外に出てリラックスするのはとても気持ちよく、また中日にはハイキングツアーもあって中々楽しめました。

この学会はとても面白く、自分の研究にとっても非常に実りの多いものとなりました。1000人以上集まる学会や、幅広い分野をカバーする学会も多くありますが、やはり少人数でマニアックな分野のことを議論する学会が一番楽しいです。

秋の学会シーズンも終わり、また10月になってラボには新しいポスドクもやってきました。新しい共同研究も始まりましたし、今は存分に研究を楽しみたいと思います。


Chiemsee。湖に浮かぶ島で学会でした。



小さい島でしたが、とてもきれいでした。
実際は左に見える古い体育館のようなところで5日間閉じ込められていました。



夜は地下でビールを飲みながらサッカーゲーム。
でも遊んでいるのではなく、無回転シュートの研究をしているのです。


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2015年10月5日月曜日

ダンスパーティでへろへろ

先月、同僚のトルコ人の結婚式に出席してきました。

日本国外での結婚式の出席は初めてだったのですが、非常に興味深く楽しかったです。

イスラム風の儀式の後、ホテルでの披露宴がありました。披露宴は日本と同じ感じですが、スピーチや動画などはほとんどなく、バンド演奏とともにディナーを楽しむというスタイルでした。

食事が落ち着くと任意参加のダンスパーティーが始まります。オランダに来た直後にヨーロッパ人に連れまわされたおかげで少々ダンス好きになった私も、延々続くダンスパーティーを楽しみました。

帰りのフライトは次の日の朝だったのですが、パーティーを楽しみすぎて飛行機を乗り過ごしてしまいました。。500ユーロくらいで次の便が購入できてなんとか帰国できました。痛い出費でしたがいい思い出です。

10月に入り、オランダはダークで寒い冬が近づきつつあります。ただレーザーは冬の方が安定して動いてくれるので、個人的にはウェルカムです。

それはさておき、ノーベル賞ウィークの始まりです。私にとってもっとも楽しみな1週間といっても過言ではありません。どんな研究に栄誉が与えられるのか、発表が待ちきれません。



挙式。トルコ語だったので何の儀式だったのか全く分かりませんでした。



式場から披露宴会場までクルーズ。



ダンスパーティ。休憩をはさんで5部くらいまでありました。
へろへろになるまで楽しみました。



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